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学生起業して思ったこと

学生起業して思ったことを書きます。

この記事は、CAMPHOR- Advent Calendar 2020 の10日目の記事です。

こんにちは、あたらんです。大学では情報学を学んでいます。

何をしていたのか

5月から9月まで、札幌ToGoという札幌でテイクアウトを予約してオンライン決済できるサービスを運営していました。4月に高校の友人に誘われて開発に参加しました。営業していたレストランの関係から5月の初めにリリースすることが決まっていましたが、僕が参加したときは要件や仕様すらしっかり決まっておらず、なかなかに炎上プロジェクトでした。が、ビジネスとして0からサービスを開発したことがなかったこともあって、「やりきったらインターンの選考とかでアピールできそう」という軽い気持ちで参加することにしました。

サービスの概要

 

サービス内容はマクドナルドのモバイルオーダーに近いと思います。まず、ユーザーは札幌ToGoのサイトを訪れ、検索ボックスやマップからテイクアウトできるお店やメニューを探し、カートに追加します。受け取りたい時間を選んで決済を行うとお店に通知され、お店が注文を承認するとユーザーに承認されたことと受け取り時間、受け取り場所が通知されます。ユーザーは受け取り時間にお店で商品を受け取ります。お店がユーザーに商品の受け渡しを完了すると、代金が送金されます。決済の部分はStripeを使用し、お店の通知や承認などのインターフェースはLINE bot、ユーザーへの通知はメールを使いました。

5月6月はこの活動がとても楽しく、前期は10単位ぐらい落としました。テイクアウトがタイムリーな話題だったこともあり、テレビの取材を受けたり接点のない人たちが使ってレビューしてくれていたりしてとても刺激的な経験でした。

次のサービス

ただ、夏休みに僕がインターンに行っていて開発にほとんど参加できず、UI/UXなどの改善があまり行えませんでした。注文数が伸び悩んでいることや、menuやUber Eatsなどの似たようなサービスが札幌に進出することもあり、新しいサービスをやろうという話になりました。

いくつかの新しいビシネスモデルを考え、需要や実現可能性を検証しました。例えば、支払い形態を変えてみて(サブスクリプションなど)2週間ほどコワーキングスペースの会員に使ってみてもらい意見を集めたり、企業向けのサービスにして社食として使ってもらうことを考えたりしました。しかし、実際にサービスを開発してリリースすることはできませんでした。

コミュニケーション

新しいアイディアを形にできなかった理由はいくつかあると思います。法律の問題や競合との兼ね合い、お金の問題、etc… しかし、最も大きかったのは チーム内のコミュニケーションの不足 だと思っています。Discordで定期的にミーティングはしていましたが、知らない間に意思決定が進んでいたり、意思決定の経緯が分からないことがしばしばありました。これによって新しいアイディアに対するチーム内での認識の齟齬や、サービス内容に対する共感の不足がありました。最終的に、どうやってチームに合ったビジネスモデルを見つけるかオフラインで話し合いました。そこでよく話し合ったところ、「サービス内容はそれほど重要ではなく、起業によって社会に大きい影響を与えたい」、「共感する課題を解決できるサービスを作りたい」、「面白い技術に触れたい」など、それぞれこの活動に参加している目的が全く違いました。結局一旦解散することになり、札幌ToGoも閉じることにしました。

さいごに

結局「方向性の違い」というよくある解散理由でしたが、始めからしっかりコミュニケーションをとっていればもっと本質的な議論ができ、チームに合ったビジネスモデルも見つかったかもしれないなと思っています。もしくは、サービスへの共感とか深く考えずにとりあえずやってみる精神が大事なのかもしれません。札幌ToGoはそうやって開発していました。なにはともあれ、開発経験という意味でもいい経験になったし、自分が本当にやりたいことは何なのか見つめ直すいい機会になったと思います。